加齢臭の原因を作り出すノネナールという物質について
詳しく解説したいと思います。

加齢臭の原因となるノネナール

ノネナールの発生によって臭いが起きる

加齢臭がなぜ起こるのかというと、ノネナールという物質が皮膚の上で生成されるからです。ノネナールは9-ヘキサデセン酸が、数十種類ともいわれる皮膚の常在菌や過酸化脂質によって分解されることでつくられます。

2000年12月に資生堂の研究室から発表されたこの理論が、現在でも加齢臭の発生メカニズムを理解する上での基本的な考え方になっています。

どうやってノネナールができるのか

ノネナールは9-ヘキサデセン酸が分解される時に生成される物質ですが、その分解パターンは大きく分けて2つあります。一つは皮膚上に生息する常在菌が分解するパターンで、もう一つは過酸化脂質によって酸化分解されるパターンです。

体が老化してくると、若い人にはほとんど存在しない9-ヘキサデセン酸が皮膚上に多く蓄積されます。更にコレステロールなどから作られる、過酸化脂質などの酸化物が増えて酸化分解も促進されます。そして、代謝の衰えがすすみ、菌の恰好の餌である老廃物が増えると、9-ヘキサデセン酸を分解する皮膚常在菌の数まで増加することになります。

中高年の方はこのようにして、過酸化脂質と皮膚の常在菌が増加することで、9-ヘキサデセン酸の分解が促進され、加齢臭を誘発するノネナールを生み出すことになります。

ノネナールとその他の原因物質

ノネナール」と「加齢臭」という言葉は資生堂の研究チームによって作られたものですが、ライオンもまた2008年に、加齢に伴い現れる臭いの原因を発表しました。それは飽和脂肪酸のペラルゴン酸といわれる物質で、「使い古した食用油に似た不快なにおい」などと表現されています。2013年にはマンダムからも有機化合物のジアセチルが「脂っぽいにおい」の原因であるという発表がありました。ジアセチルはお酒や乳製品を発酵させる際に発生し、チーズの香りの成分でもあるので、日常から接する機会の多い物質です。

どちらも皮脂の分泌量に比例して臭いが増加し、30代、40代の男性を中心に顕著に表れると考えられています。俗にいうおやじ臭に含まれる臭いとして扱われていますが、これらがノネナールと相まって加齢臭を形成していると言えるでしょう。

皮脂を抑えればノネナール発生も防止できる

ノネナールを筆頭に、臭いの原因物質に関しては今後も研究が進められるところですので、更なる臭いの原因物質が新たに発見されるかもしれません。ですが、それらに共通して言えることは、加齢と共に現れる代謝の衰えとホルモンバランスの変化が、皮膚上に脂質と老廃物を増やし、酸化や菌の繁殖を促すということでしょう。

それらの対策専用の石鹸などを使い、短時間で効果的に行うことができますので、まずは意識することからはじめ、積極的な改善を心がけるのがよいかもしれません。